米Yankee Groupは米国時間3月8日,長距離通信事業者のサービスに対する満足度について米国家庭2100世帯以上を対象に行った調査結果を発表した。これによると,1999年首位の米AT&Tに代り,2000年は米Sprintが首位を射止めた。

 Sprint社のユーザーは,AT&T社または米MCI WorldComのどちらかを利用している人より高い満足度を示したという。Sprint社はすべての通信事業者のなかで,8個の評価項目のうち6項目に関して最も高い得点を獲得した。

 具体的には,「迅速な問題解決」「正確かつ期日通りの請求書発行」「カスタマ・サービスにすぐアクセスできる」「社員が親切で知識が豊富」「信頼性」「顧客ロイヤリティに値する」の6項目。「通信性能」でも高い評価を受けた。1999年にSprint社が最高評価を得ていたのは3項目だけだった。

 一方,1999年に8項目のうち5項目で最高評価を獲得していたAT&T社が2000年に最高評価を得たのは「社員が親切で知識が豊富」の1項目のみ。「信頼性」と「顧客ロイヤリティに値する」では2位。「リーズナブルな月額利用料」の項目では,大手長距離通信事業者3社(市場シェアベース)のうち最も得点が低かった。また,1999年に最高得点を獲得していた「通信性能」も,今回は最下位。

 MCI WorldCom社は「社員が親切で知識が豊富」「迅速な問題解決」「カスタマ・サービスにすぐアクセスできる」「信頼性」と「顧客ロイヤリティに値する」で最も得点が低かった。「リーズナブルな月額利用料」では,Sprint社とMCI WorldCom社が同得点で首位を争った。

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