米IGI Consultingは米国時間3月7日に,住宅向け広帯域接続について調査した結果を報告書「Bringing the Lightwave Home」にまとめて発表した。

 それによると,ネットワークのトラフィック,設備,機器のニーズを生むうえで,住宅向け広帯域サービスは引き続き今後も中心的な役割を果たすという。住宅向け広帯域が現在の低迷する景気から通信市場全体を救う可能性がある。

 「家庭での広帯域接続に対する需要が,インターネット・バックボーン網の成長を促進してきた。最初はインターネット利用者の急増と接続時間の増加が牽引した。しかし昨年は,成長を促した主な要因が“高速接続への移行”に変化した」(B & C Consulting Services社長のClifford Holliday氏)

 IGI社は高速接続の成長に関して,「1日当たりの転送容量は30Tビットに達する(現在のインターネット全体のトラフィックは1日わずか約8Tビット)」と予測する。

 「ネットワーク市場はつねにエンドユーザのニーズが原動力になる。トラフィックの増加は,ネットワーク利用から恩恵を受ける個人や企業がもたらすもの。現在苦戦しているネットワーク・サービスおよび機器メーカはこの単純な事実を忘れている」(IGI社社長のPaul Polishuk博士)


■米国における住宅向け高速接続回線総数の予測(2001年~2005年)

2001年 - 14,219,000
2002年 - 21,400,000
2003年 - 29,500,000
2004年 - 36,900,000
2005年 - 43,500,000

出典:IGI社

◎関連記事
ADSLの北米市場,年平均71%で成長し2004年に宅内用広帯域接続サービスの50%に
「北米の広帯域ユーザーは780万世帯,ケーブル・モデムが7割」と米調査

「2004年のDSL/ケーブル使う広帯域サービスは133億ドル規模」と米In-Stat
「DSLとCATV向けの宅内装置,2000年の出荷台数は1600万台に」---。米Infoneticsの調査
「DSL用宅内機器の2000年Q3売上高は5億1200万ドル。2001年Q3には約3倍に」---。米Infoneticsの調査
高速インターネット・アクセスでケーブル・モデムがDSLを今後数年はリード
消費者の30.6%は地域電話会社による高速接続サービスを希望
米国の家庭向け高速接続,2004年にはDSLとケーブル・モデムがほぼ同等のユーザー数に

 CATV,衛星インターネット,移動・無線通信,など高速インターネット・アクセスに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「高速インターネット・アクセス」で詳しくお読みいただけます。

[発表資料へ]