米Microsoftが米国時間3月6日に,ビジネス向け作図ソフト「Visio 2002」のベータ版をリリースしたことを明らかにした。Visionは,元々はMicrosoft社が2000年1月に買収した米Visioの製品。Visio 2002は,Microsoft社として開発した最初のバージョンとなる。

 Visio 2002の最終版は2001年5月に発売する予定。ベータ版の注文はWWWサイトで受け付けている。無償である(郵送料など実費のみ)。製品版の価格はリリース時に発表する。

 Visio 2002では,「視覚的インパクトを強化し,Officeなど他のMicrosft社製品や技術との連携を密にした」(Microsoft社)という。

■視覚面の強化

 線やテキストをよりなめらかに,色彩や図形をより鮮明に画面表示するようにした。Officeの次期版「Office XP」の「Clip Organizer」をはじめ,スキャナやデジタル・カメラなどから画像を取り込むことが可能。Webとの連携を強化し,Visioで作成した図形をWWWページに表示することもできる。

■Office製品との連携

 パーソナル化したメニュー,スペルチェック,入力補完機能「AutoCorrect」,キーボード・ショートカット,ヘルプ機能「Answer Wizard Help」,文書管理機能「task panes」などのOffice XPの機能とインタフェースを取り入れた。

 「Word」や「PowerPoint」などOffice系列アプリケーションにVisioの図形を取り込み,編集することが可能。「Project」「Excel」「Windows Active Directory」「Exchange Server」「Microsoft SQL Server」「Visual Studio」にも対応する。

■製品ラインの合理化

 これまで4種類あったVisio製品を「Visio Standard」と「Visio Professional」の2種類にした。その他のリソースについてはアドオン製品として用意する。Visio Standardはビジネスマン向け,Visio ProfessionalはITプロフェッショナル,エンジニア,ソフトウエア開発者などに向ける。Visio Professionalでは,ネットワークやデータベース,アプリケーション・ソフトウエア,WWWサイト,空間設計図などを図解することが可能。

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