【TechWeb特約】米インテルのBarrett氏，「Pentium 4は年内に2000万個出荷」

2000年第1四半期は前期比で10～15％減収

横田英史

2001.03.06

（2001.3.2，Edward F Moltzen＝CRN）

　2000年に337億ドルと過去最高の売上高をあげた米Intelだが，2001年の経営環境は一転して厳しくなりつつある。パソコン・ベンダーやソリューション・プロバイダなどによるPentium 4プロセサの採用にいまひとつ勢いが出ていない。Pentium 4向けチップセット「850」がコストやパフォーマンスの面でネックになっているという。

　Intel社の幹部は，「第3四半期に投入するチップセット『Brookdale』（ブルックデール／開発コード名）」が完成すればPentium 4の価格を大幅に抑えることが可能」と話す。

　Barrett氏は，「Pentium 4の市場は，はこれまでのマイクロプロセサ以上に素早く立ち上がると考えている。Pentium 4の採用は急速に拡大しており，市場が勢いよく立ち上がってきた。2001年中にPentium 4の製造は2000万個を突破する見込み」と強気の姿勢を崩していない。

　とはいえ，Barrett氏も2001年が厳しい年になるとの認識は持っているようだ。経済の減速がハイテク産業を直撃し，Intel社も販売の伸び悩みという事態に直面している。

　Barrett氏によれば，2001年第1四半期の売り上げは2000年第4四半期の87億ドルから10％～15％程度落ち込むという。2月後半には新規雇用の凍結や昇給の先送りなど「予防策（Precautionary）」と呼ぶ調整を打ち出した。

　Intel社は，インターネットのビルディング・ブロックを提供するプロバイダのリーダー企業になるべく軸足を移そうとしているが，参入時期が適切でなかったようだ。これまでに無線機器向けアーキテクチャやホスティング・サービス，ピア・ツー・ピア技術などといった市場に次々と参入している。また，2月末に開催したIntel Developer Forumでは待望の64ビット・アーキテクチャのマイクロプロセサ「Itaniumプロセサ」を2001年第2四半期に投入することも明らかにした。

　景気の先行きが不透明ではあるが，Intel社はこうした新規参入分野での投資を抑えたり，中止するつもりはないという。

　Barrett氏は，「景気が下り坂の局面ではどこも大変だ。しかし，当社は長期的には成長の道を進み続ける。経済の減速によってこの軌道から外れるなどということはあり得ない。当社が長期的に成長していくことは間違いないし，成長が見込めるものにしか投資していない」と力説する。

　Intel社のパートナー企業やソリューション・プロバイダ企業のあいだでは，「短期的には厳しいはず」との声も上がっている。Intel社は低価格のPentium 4向けチップセットやマーケティングにもっと力を入れていく必要があろう。一部の提携企業はすでに「乗り換え」を検討し始めている。

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http://www.techweb.com/wire/story/TWB20010302S0013

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