米AT&Tの無線通信部門と米McCaw CellularでChief Scientistを務め,無線パケット通信「Cellular Digital Packet Data(CDPD)」の共同発明者でもあるRob Mechaley氏が米国時間3月5日に,屋内での無線技術を手掛ける新会社「RadioFrame Networks」を立ち上げたことを明らかにした。

 同社は,無線通信での音質や屋内での接続性を向上させるソリューションの開発を手掛ける会社。無線LANとの接続も可能である。

 「ネットワークの過負荷などで携帯電話の受発信にトラブルが増えており,キャリアにとっては売り上げと顧客満足の両面で深刻な問題となりつつある。当社のシステムがこれを解決する」(RadioFrame社)という。

 RadioFrame社が提供するプラットフォームは,ラックマウント型でポート数は8,25万平方フィートをカバーする。複数の無線規格にも同時に対応できる。

 Mechaley氏はRadioFrame社の会長に就任した。同氏はAT&T Wireless社で固定無線広帯域接続サービス「Project Angel」の開発などを手掛けた経験を持つ。なお,AT&T Wireless社は2000年7月に米Motorolaに「Project Angel」技術をライセンス供与し協力体制を敷くなど,同技術の世界展開を進めている

 CEO兼社長には,Mechaley氏が経営していたMcCaw Cellular社でMechaley氏とともにCDPDの開発を手掛け,同社のマーケティング/事業開発部門担当副社長を務めたJeff Brown氏が就任した。Brown氏は2001年2月末まで米Data Criticalの社長兼CEOを務めていた。また,McCaw社の戦略技術部門担当副社長で,「Project Angel」の開発にも参加していたMary Jesse氏が副社長兼CTO(Chief Technology Officer)に就いた。

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