富士通研究所と米国子会社であるFujitsu Laboratories of Americaは米国時間2月26日に,先進コンピュータ技術の研究所を4月1日にメリーランド州のCollege Parkに開設すると発表した。

 当初9名でスタートし,2004年には40名(うち研究者は30名)とする予定である。年間研究予算は2004年末時点で1000万ドルとする予定。

 研究所を立ち上げる地域は,コンピュータ技術の研究施設が集結していることで知られる。メリーランド州立大学をはじめとした多くの大学や研究所が存在し,先端的なコンピュータ技術の研究を進めている。Fujitsu Laboratories of Americaは,これらの大学や研究所と密接に協力しながら「Pervasive Computing」および「量子コンピュータ」に焦点を絞った研究を行なう予定である。

 「Pervasive Computing(ユビキタス・コンピューティングともいう)」の研究では,PDAに代表される携帯情報端末を使ったモバイル・コンピューティング技術を対象とする。具体的には広帯域双方向通信技術,位置情報に基づいたアプリケーションやサービス,日常生活に不可欠な普及型モバイル・コンピュータなどの研究開発を行なう。

 「量子コンピュータ」では伝統的な0と1のバイナリ論理ではなく,より連続的な量子状態を用いたコンピューティング技術を研究する。

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