家電製品の業界団体Consumer Electronics Association（CEA）が米国時間2月22日に，デジタル・コンテンツの利用状況などについて調査した結果を発表した。米国のインターネット・ユーザー1812人（成人）を対象にして，2001年2月にアンケートを実施したもの。

　それによると，インターネット・ユーザーの89％がマルチメディア・コンテンツや情報のダウンロードを行っているという。また92％がインターネット接続への課税に反対しており，75％はオンライン購入した商品に対して消費税を支払うことに反対である。61％はNapsterのようなファイル交換サービスの利用を規制する法律に異議を唱えている。

　また過去1年間にマルチメディア・コンテンツをダウンロードしなかった回答者でも，その多くが1年～2年のうちにダウンロードを利用する予定であると回答している。



■マルチメディア・コンテンツの種類と，それらをダウンロードして利用する消費者の割合


過去1年      今後1～2年


画像                                                    63%           53%

ゲーム                                                  50            43

コンピュータ・ソフトウエア                              48            48

情報（道路案内，ニュース，金融情報，健康関連記事など）  42            47

オーディオ・ファイル（MP3ファイルなど）                 42            42

音楽ファイル（.wavファイルなど）                        38            42

ビデオ・クリップや映画                                  35            39

電子ブック                                              12            35


出典：CEA

　インターネット・ユーザーの半数が，コンテンツのダウンロード料金を支払うことに反対している。情報，画像，オーディオ・ファイルやゲームのダウンロード手数料に反対するユーザーは77％にのぼる。



■オンライン・コンテンツのダウンロード手数料に賛成/反対する消費者の割合（コンテンツ別）


反対     どちら     賛成     無回答

でもない

情報（道路案内，ニュース，金融情報，健康関連記事など）  77%       11%       4%        9%

画像                                                    66        17        7         10

音楽ファイル（.wavファイルなど）                        60        17        7         15

オーディオ・ファイル（MP3ファイルなど）                 51        20        17        13

ゲーム                                                  50        24        16        10

ビデオ・クリップや映画                                  48        25        16        12

コンピュータ・ソフトウエア                              43        25        22        10

電子ブック                                              40        25        21        14


出典：CEA

　無料コンテンツを提供することはユーザーの購買習慣の低下にはつながらない，とCEAは指摘する。無料のオンライン・コンテンツが将来の音楽，ビデオ，書籍，ゲーム，コンピュータ・ソフトウエアの購入を促すケースが多い。



■オンライン・コンテンツをダウンロードした後の類似商品の購入傾向（コンテンツ別）


以前より購入頻度が   変化無し   以前より購入頻度が   分からない

増えた                          減った


コンピュータ・ソフトウエア         26%             54%             15%               7%

ゲーム                             20              60              14                8

音楽                               20              59              15                6

ビデオ・クリップや映画             18              63               4               15

書籍                               16              67               9                8


出典：CEA

　ほとんどの消費者は，コンテンツのサンプルを無償でインターネットを介して入手できるなら，その商品をもっと購入するようになると述べている。音楽コンテンツの場合では，サンプル・コンテンツを提供されればさらに商品を購入するだろうという回答者は33％だった。



■サンプル・コンテンツを入手した後の商品の購入傾向（コンテンツ別）


以前より購入頻度が   変化無し   以前より購入頻度が   分からない

増えた                          減った


音楽                               33%             51%             8%               8%

コンピュータ・ソフトウエア         30              48             11               10

ビデオ・クリップや映画             28              57              8                7

書籍                               27              57              8                8

ゲーム                             25              55              9               11


出典：CEA

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