ドイツSiemens AGは現地時間の2月22日,米Efficient Networksを買収すると発表した。買収方式は株式の公開買付け。Efficientの全株式を1株当たり23.50ドルの現金で買い取るという。買収総額は15億ドル。

 Efficient社はxDSL(Digital Subscriber Line)モデムの大手。この買収により「Siemens社のSiemens Information and Communication Networks Group (ICN)は広帯域接続機器の世界的な大手サプライヤとしての地位強化を図る」(Siemens)という。

 Siemensは通信事業者が局内に設置するDSLアクセス・マルチプレクサ装置(DSLAM:DSL Access Multiplexer)の分野ですでにxDSL市場に参入している。Efficientを買収することで顧客の宅内機器(CPE:Customer Premise Equipment)の分野で企業や消費者市場にも進出するのが狙いである。

 「当社は広帯域ソリューションに注力しており,総合的なエンド・ツー・エンドのソリューションを提供できるようになる。今回の買収は,3年以内に世界市場で上位3社のサプライヤになるという当社目標に大いに寄与する」(Siemens ICNプレジデント兼Siemens社取締役のRoland Koch氏)。

 Efficient社の設立者で会長であるMark A. Floyd氏はICNのAccess Solutions部門のプレジデントとなる。Efficient社の経営陣はAccess Solutions部門の下で引き続きEfficient社のすべての業務に管理にあたる。

 同日Efficient社は,同社が米SBC Communicationsと大口取引の契約を結んだことを明らかにした。SBC社に対しEthernetインタフェースを備えたDSLモデムを供給するというもの。Efficient社はすでにSBC社と提携関係にあり,1999年10月の契約締結以来SBC社にDSLモデムを供給している。

 CATV,衛星インターネット,移動・無線通信,など高速インターネット・アクセスに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「高速インターネット」で詳しくお読みいただけます。

◎関連記事
米Efficient Networks,複数PCで1本の広帯域アクセス回線を共用できるホーム・ゲートウエイを149ドルで発売
米Efficient Networks,DSLサービスの展開を容易にする一連のソフトウエアを発表
DSL宅内装置の市場シェア,米Efficient Networks社が3四半期連続の首位
2000年Q3のxDSL機器市場は前期比32%増の130億ドル
  • [発表資料へ]