米Gartner Groupが米国時間2月21日に,米国の投票システムの現状に関する調査結果を発表した。40選挙区を対象にアンケートを実施したもの。

 90%の郡は新しい投票技術を検討済みまたは検討中と回答した。しかし72.5%の郡は連邦政府からの予算が足りないと報告している。

 「インターネット時代に米国民がパンチホール式の投票用紙で投票しているというのは驚きだ。投票システムを改善しなければ,2004年の大統領選でも再集計が繰り返されることになるだろう」(Gartner社アナリストのChristopher Baum氏)。

 新しい投票技術に対する連邦政府や州政府からの資金が2001年中に提供された場合,旧式のシステムを利用している選挙区の少なくとも70%は2004年の選挙に間に合うように新しいシステムを導入できると回答している。資金が提供されなかったり遅れても,次期大統領選に間に合わせて変更を実施できるという選挙区は40%にすぎない。また投票システムの改善に連邦政府のガイダンスが必要という選挙区は全体の45%程度だった。

 「ブッシュ大統領と議会へのメッセージは明らかだ。2004年の大統領選で新しい投票技術を取り入れるには,連邦政府はただちに資金を割り当てなければならない。各地の選管が作業に取りかかれるように,技術面の指導を行う必要がある」(同氏)。

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