米Microsoftが米国時間2月19日に,大手無線事業者とのアライアンスを明らかにした。フランスのカンヌで2月20日から開催される展示会「3GSM(Global System forMobile communications)World Congress」を前に発表を行ったもの。

 このアライアンスに当初参加するのは,オーストラリアのTelstra,ドイツT-Mobil,イギリスのVodafone UK。2001年春に開始予定の無線ネットワークを使ったデータ・サービスのトライアルに参加する。

 具体的には,これら無線通信事業者が自社ネットワークを使ってMicrosoft社のデータ・サービスのトライアルを行う。サービスにはモバイル向けOutlook,企業データやWWWへの安全なアクセス,インスタント・メッセージング,メディア再生,デバイス管理などが含まれる。

 「我々は2.5G(第2.5世代)および3G(第3世代)無線通信へと移行しつつあるが,この提携関係によってこれらの無線環境に適したソフトウエアがもたらされる」(Telstra OnAirグループ・マネージング・ディレクタのDick Simpson氏)。

 なおMicrosoft社は同日,三菱電機,韓国のサムスン電子,英Sendoの3社と,開発中のスマートフォン向けソフトウエア「Stinger」(開発コード名)に関しライセンス契約を結んだことを明らかにしている。StingerはWIndows CE3.0をベースにしたOSである。

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