米WorldComが米国時間2月15日に,同社の米Intermedia Communications買収計画に関して生じた訴訟の和解案を明らかにした。Intermedia社は企業向けデータ通信などを手掛けるサービス・プロバイダ。

 WorldCom社は2000年9月に,Intermedia社を買収しIntermedia社傘下のWWW/アプリケーション・ホスティング・サービス大手の米Digexの株式を取得する発表を行った。訴訟は,Digex社の株主が取引の条件を不服として訴えを起こしていたのも。

 「デラウエア州衡平法裁判所(Delaware Chancery Court)が和解案を承認すれば,すべての訴訟が解決しIntermedia社との合併を進めることができる」(WorldCom社)。

 和解案には,WorldCom社とIntermedia社が株式交換比率などについて見直しを行った合併条件が含まれている。主な内容は以下の通り。

・WorldCom社とIntermedia社の株式交換比率を1:1とする。この比率はいっさい調整を行わない。

・1億6500万ドル相当のWorldCom社株式をDigex社株主および原告側弁護士に和解金として支払う。

・現金1500万ドルをDigex社の和解費用に当てる。

 なお今回明らかにした和解案は,すでにWorldCom社,Intermedia社,Digex社の役員会で承認済みだという。

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