「白人やアフリカ系アメリカ人(黒人)よりもヒスパニック系やアジア系のインターネット利用率が大きく伸びている。今後5年間にわたり,ヒスパニック系およびアジア系の人々のあいだでインターネットが普及するスピードは,それ以外の人種のカテゴリでのペースを上回る」。米INSIGHT RESEARCHが米国時間2月15日に調査結果を発表した。

 INSIGHT社は,ISP企業やポータル・サイト関連事業者などは,言語や文化などの面で,ヒスパニック系やアジア系のネット・ユーザーをターゲットとしたコンテンツやサービスを提供することで,大きな収入増が見込めると指摘する。

 2005年までに米国における移民系の人々がインターネット・アクセスに費やす金額は31億ドル規模に達するとみる。これは2000年の米国におけるインターネット・アクセス市場の総額33億ドルにほぼ並ぶ規模となる。

 「ポータル・サイトは対象を絞り込みすぎたり,あまりに凝り過ぎたり,特色を出し切れないとユーザーを獲得できないというケースに陥る。しかし,特定の民族を対象にしたWWWサイトはユーザーを引き付け,ユーザーのロイヤリティも高めることができる」(INSIGHT社社長のRobert Rosenberg氏)。

◎関連記事
米国世帯のインターネット普及率は2005年に75%,新たなデジタル格差も
米国ネット・ユーザの平均像は,「33歳,大卒,年収6万6916ドルで白人」
「低~中所得者の56%はインターネットの知識に乏しい」と米調査
米インテルのデジタル・デバイド解消策に,Adobe,HPなどが1000万ドル
iモードで社内情報格差は解消できるか? --- 実験で可能性を検証
高速インターネット通信の“モデル地域”が意味するものは?

[発表資料]