米Dell Computerが米国時間2月15日に,2001会計年度第4四半期(2000年10月~2001年1月期)と通年の決算を発表した。

 四半期の売上高は,86億7400ドルで前年同期に比べ28%増。純利益は4億3400万ドル,1株当たり利益は0.16ドルだった。前年同期の純利益は4億3600万ドル。これには,いずれも人員削減や設備の整理統合などに関連する一時的な費用(今四半期は1億500万ドル)が含まれている。

 なお同社は米国時間1月22日に同四半期業績の下方修正について明らかにしていた。このとき売上高が事前予測の87億ドルから85億~86億ドルへ,1株当たり利益が0.26ドルから0.18~0.19ドルへ下がるなどと発表していた。

 2001会計年度通年(2000年2月~2001年1月)の業績では,売上高が前年比26%増の318億8800万ドル,純利益が21億7700万ドル,1株当たり利益は0.79ドル。

 なお一時的な費用を除くと,四半期の純利益は5億800万ドルで同16%増,1株当たり利益は0.18ドルで同14%増となる。通年では,純利益は同24%増の23億1000万ドル,1株当たり利益は同24%増のの0.84ドル。

 2000年10月~2001年1月期の製品出荷台数は前年に比べ43%増加した。これはサーバーが好調だったため。

 2000年10月~2001年1月期のサービスの売上高は,7億8500万ドルで前年同期に比べ59%増。サービスと周辺機器を合わせた売上高は17億ドルで同54%増,売上高全体に占める割合は19%である。売上高の50%以上が,また営業利益の2/3以上が企業向け製品やノート・パソコン,サービスによってもたらされている。

 前年同期に比べた売上高の伸び率を地域別にみると,米大陸が27%増。欧州/中東/アフリカを合わせた地域が23%増,日本を含むアジア太平洋地域は51%増。

 なおDell社は同日1700名の常勤従業員を削減するリストラ計画を発表している。詳細は「PCスランプ! 米デルが1700名の従業員削減,今後の成長予測を下方修正」を参照されたい。

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