米NVIDIAが米国時間2月14日に,米Microsoftの家庭用ゲーム機“Xbox”向けの二つのLSIの設計データを台湾の半導体製造会社(ファウンドリ)に提供したことを明らかにした。
3次元レンダリング用グラフィックスLSI(GPU:Graphics Processing Unit)と3次元音響効果や広帯域通信を可能にするMedia Communications Processor(MCP)である。いずれもXbox専用に開発したLSI製品で,同社ではそれぞれ「XGPU」「MCPX」と名付けている。
XGPUとMCPXは台湾TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)に製造委託する。0.15μmルールおよび7層メタルの半導体製造技術を用いる。
XGPUは6000万個のトランジスタを1チップに集積する3次元グラフィックス・プロセサ。MCPXはDSPをベースとした3次元オーディオと通信処理専用のプロセサである。その演算処理能力は最大40億オペレーション/秒という。
Xboxは2001年秋に出荷が予定されている。NVIDIA社のXGPUおよびMCPXのほかには,733MHz動作のPentium IIIプロセサと8Gバイトのハード・ディスク装置,64Mバイトの主記憶を搭載する。
なおMicrosoft社はXboxの部品供給に関して,米Micron Technology(DDR SDRAM),米Seagate Technology(ハード・ディスク装置),米Western Digital(同)などとも契約を結んでいる。
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