1999年12月にシアトル連邦地裁が米Barnes & Noble.comに対して下したオンラインショッピング機能の使用差し止め命令を,米連邦控訴裁判所(控訴裁)がくつがえした。Barnes & Noble.com社が米国時間2月14日に声明を発表したもの。

 この係争は,Barnes & Noble.com社が米Amazon.comのオンラインショッピング機能「1-Click」の特許を侵害したとして,Amazon.com社が1999年10月に起こした訴訟に端を発する。シアトル連邦地裁は1999年12月に,Barnes & Noble.com社に対して1-Clickの使用を禁じる差し止め命令を下した。しかし今回,控訴裁が地裁の判断をくつがえす判決をくだしたもの。

 Barnes & Noble.com社は「『1-Click技術の特許としての有効性について,Barnes & Noble.com社は本質的な疑問を提議した』との控訴裁の声明に満足をおぼえる。今回の判決により,我が社に対するAmazon.com社の提訴は無意味であるという我が社の言い分が確認された。この訴訟が再審理になった場合でも,我が社の立場を貫く構えである」と述べた。

 インターネット版ウォールストリート・ジャーナルによると,これに対しAmazon.comは「1-Click特許の有効性に自信をもっている。10月から始まる審議に,すべての証拠を提出する」との発表文を明らかにした。

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