米AMDが新バス技術「HyperTransport」を発表へ，「既存のバスより24倍速い」

横田英史

2001.02.14

　カナダのATI Technologiesは現地時間2月13日に，同社が米AMDの新たなバス技術「HyperTransport」を支持し，将来のグラフックスLSI製品に導入していくという計画を明らかにした。同技術の業界標準を目指しAMD社を支援していくとしている。

　HyperTransportはマルチプロセサ・システムのスケーラビリティ向上を狙って開発されたバス技術。AMD社は詳細についてまだ明らかにしていないが米メディアの報道（TechWeb）によると，米国時間13日中にも正式な発表を行う予定である。

　なおATI社の発表資料では以下のように説明している。

　HyperTransportは，LSIの高速／高性能／ポイント・ツー・ポイント接続を実現する汎用のバスである。これによりパソコン内のLSIやネットワーク，通信デバイス間のデータ伝送速度をこれまでに比べ最大24倍にまで高めることが可能。

　ちなみに，AMD社のx86-64に準拠した次期マイクロプロセサであるHammer（開発コード名）は「Lightning Data Transport」と呼ぶLSI間をつなぐバスをもつ。データ転送速度は6.4Gバイト/秒である。

　またAMD社Technology EvangelismディレクタのGabriele Sartori氏はATI社との協力体制について以下のようにコメントしている。「HyperTransportを採用するパートナ企業としてATI社を迎えることを嬉しく思う。HyperTransportはパソコン・アーキテクチャのボトルネックの解消を図るもの。ゲームやインターネットでユーザーは新たな体験ができる」。

　x86プロセサに関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「x86」で詳しくお読みいただけます。