米Digimarcが米国時間2月13日に,デジタル画像の著作権情報に関する電子透かしデータを読み取る「Digimarc ReadMarc for Windows」と,著作権情報をデジタル著作物に刷り込む電子透かし技術「Digimarc ImageBridge Pro」を発表した。

 Digimarc社はすでに「ReadMarc」のMacintosh版「ReadMarc for Mac」をリリースしている。Windows版,Mac版とも同社のWWWサイトから無償でダウンロードできる。

 一方の「ImageBridge Pro」は「ImageBridge」のプロフェッショナル版。「ImageBridge」は,既存の出版物をデジタル化する際に,著作権などを保護する電子透かしを刷り込む技術である。「Pro」では,画像を著作権者のWWWサイトとリンクさせるなど,著作権管理機能を強化した。スタンダード版は無償で提供していたが,「Pro」は99ドル(1~99人向け)からとなる。

 「ReadMarc」は,「ImageBridge」と連携して,著作権情報を表示する機能を備える。「ReadMarc」に対応した透かし入り画像ファイルの目印は,アイコンの右下につけられた緑色の輪とDigimarc社のロゴ「D」のマーク。そのアイコンを右クリックして開いたウインドウから「Read Digimarc Watermark」を選ぶと,「ImageBridge」で刷り込まれた著作権情報が表示される。

 パソコン・ユーザーは,「ReadMarc」を用いることで,画像の所有者やライセンス条件などの著作権情報を2回のクリックで簡単に確認できる。従来は画像ファイルをいちいち開いて「ImageBridge」情報を確認する必要があった。

 「デジタル画像の販売などデジタル出版物に関する事業機会の拡大を促す」(Digimarc社Image Commerce Product Marketing部門ディレクタ,Larry Trevarthen氏)。

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[Digimarc社の発表資料]
[Digimarc社の関連資料1]
[Digimarc社の関連資料2]http://www.digimarc.com/imaging/ibplus_over.htm