オーディオ・ブックのオンライン販売を手がける米Audibleが米国時間2月9日に,米Microsoftから1000万ドルの出資を受けたことを明らかにした。ちなみにMicrosoft社は1999年にもAudible社に投資を行っている。

 Audible社はMicrosoft社から受けた資金を,オーディオ・ブック・コンテンツと技術の拡充にあてる。Microsoft社の「Windows Media」を利用する無線端末ユーザーなどの新規視聴者の獲得を狙う。両社は消費者や企業に向けたAudible社のオーディオ・サービスのマーケティングに関しても協力体制を敷く。

 「Audible社は非常に多くのオーディオ・ブック・ライブラリと貴重な技術を持っている。音声対応コンテンツはデジタル・メディア事業の発展にとって重要な分野である」(Microsoft社技術開発部門副社長のDick Brass氏)。

 Audible社はオーディオ・ブックのサービスを手がけている。ユーザーはコンテンツをダウンロードし,パソコンや携帯端末「AudibleReady」などで再生できる。同社のWWWサイト「Audible.com」はAmazon.comに対する音声対応製品の独占的プロバイダになっており,WWWを介したダウンロードやストリーミング用コンテンツを提供している。

 Audible社の主要提携企業にはMicrosoft社のほか,カシオ計算機,米Compaq Computer,米SONICblueのRio Audio Group,オランダのRoyal Philips Electronics,米RealNetworks,米Texas Instruments,VoiceAge社などが名を連ねる。

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