地域通信事業者向けのデータ管理サービスを手がける米SCC Communications社が米国時間2月8日に,Internet Protocol(IP)ベースの911(米国の緊急通報。日本の110番に相当)向けデータ管理アプリケーションを開発すると発表した。警察などに向ける。

 緊急通報を受けた応答者に対して,位置情報などの人命救助に必要な情報を迅速に転送できるようにする。「速さだけでなく,従来のアナログ技術より信頼性の高いデータ管理を可能にする」(SCC社)としている。

 「最終的には,デスクトップ・パソコンやハンドヘルド機器,ページャ,医療モニタリング装置を使って,電話回線と同様の性能で緊急通報の対応が行えるようになる。IP技術の利用ほど人命救助に適したものはない」(SCC社副社長兼CTOのStephen Meer氏)。

 現在SCC社はIPプロバイダと協力し,インターネット・ベースの緊急通報システムの開発を進めている。

 なお,SCC社はネットワーク関連の業界団体「Internet Protocol Detail Record Organization(IPDR.org)」に参加している。IPDR.orgは,IPベースのネットワーク・サービス,アプリケーション・サービス,電子商取引トランザクションなどに向けたデータ交換仕様の策定と公開を行っている。

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