米Sun Microsystemsが米国時間2月6日に,オフィス・スイートをWebサービスとして提供する「Sun Open Net Environment(ONE)Webtop」を,開発者向けにリリースした。包括的なWebサービス戦略「Sun ONE」の一部とする。
Sun ONEはWebサービスの開発,構築,導入を支援するもの。「企業には生産性の向上,開発者には市場投入までの時間短縮とビジネス・チャンス,消費者には豊富な活用手法といった恩恵をもたらすための“インテリジェントな”Webサービスを提供する」(Sun社)としている。
Sun ONE Webtopは,「StarPortal」と呼ばれていたもので,サービス・プロバイダやISV,企業の開発者がオフィス・スイートなどのアプリケーションをWebサービスの一部として配信できるようにする技術である。
「Webtop」と呼ぶカスタム可能なデスクトップ風の環境を介して提供する。ネットワーク,インターネット,イントラネットを介したWebアクセス機能とデスクトップ環境を組み合わせた。PDAやWAP対応携帯電話機などさまざまな端末からアクセスすることができる。
「Sun ONE Webtopを使ってオフィス向けサービスを集中管理することで,これまでのようにパソコンごとにインストールするよりも,安く簡単にソフトウエアを管理できる」(Sun社)。
Sun ONE WebtopはSun社のオフィス・スイート「StarOffice」のコンポーネントをベースにしている。米Microsoftのオフィス・スイート「Office」などにも対応する。現在は特定の顧客に向けて提供しているが,2001年第1四半期中に広い範囲で利用可能にする。
またSun社は,Sun-Netscape Allianceの一部門であるiPlanet E-Commerce Solutionsと,Sun ONE向けソリューションの提供で協力体制を敷くことを明らかにした。iPlanet社が同日発表を行ったもの。
各ソリューションにはiPlanet社の「iPlanet Web Server」やJ2EE対応の「iPlanet Application Server」,Sun社の「Solaris Operating Environment 8.0」などが含まれる。ハードウエアは64ビットのSPARCプロセサを搭載したSun社のサーバ・マシン。ハードウエア/ソフトウエアの設定,調整,検証も行う。
会計年度2001年のうちに,Sun社の販売チャネルを通じて提供を開始する。
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[Sunの発表資料]