カナダのATI Technologiesが現地時間2月5日に,モバイル向けグラフィックスLSI「MOBILITY RADEON」を発表した。

 データ圧縮技術の「HYPER-Z」,32ビットのカラー・レンダリング・エンジン「PIXEL TAPESTRY」,マルチモニタに対応するデュアルのD/Aコンバータ,DVD対応のビデオ再生技術「VIDEO IMMERSION」などを利用した。HYPER-Zのデータ圧縮によって,メモリのバンド幅を20%以上高めることができるという。MOBILITY RADEONのパッケージングにはMCM(multi-chip module)技術を使った。

 「ATI社の外付けチューナ『TV WONDER USB EDITION』と組み合わせることにより,さらに高い水準のマルチメディア機能をノート・パソコンに追加することができる。デスクトップ・パソコンで行うことのできるビデオ編集,テレビ画面の表示,最新のビデオ・ゲーム利用,DVD再生などがノート・パソコンで可能になる」(ATI社)。

 MOBILITY RADEONは消費電力管理機能も強化した。「8Mバイトのグラフィックス・メモリを使い,典型的な2D,3D,DVDモードでの消費電力は0.5W程度」(ATI社)という。

 またマルチディスプレイ・サポート機能により,標準のQXGA(Quad Extended Graphics Array)ディスプレイ(2048×1536画素)に対応する。

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