DSL技術を手掛ける米Westell Technologiesが米国時間2月1日に,家庭内無線ネットワーク・ソリューション「Access HRF」を発表した。家庭内に複数のパソコンを保有する高速インターネット接続ユーザーや,勤める会社のLANへのリモート・アクセス環境を整えていないユーザーなどに向ける。
「Access HRF」は,面積2000~3000平方フィートをカバーする。壁や天井,床などで空間が遮断されていても通信可能。最大10人がネットワークを同時に利用できる。
1本のDSLまたはケーブル接続サービスで,複数のユーザーが,データ/コンテンツのダウンロード,文書の共有,大容量ファイルの転送,マルチメディア・コンテンツの閲覧などを行える。ネットワークのプライバシ保護/セキュリティ管理にはパスワードを使う。
「Access HRF」は,DSLあるいはCATVと,ノート・パソコン用のPCMCIAカード,デスクトップ機用USBアダプタなどを接続する「Home RF Ethernet Bridge」などを提供する。
なお,Westell社は2000年12月に,DSL顧客宅内装置(CPE)に関し,富士通と世界市場での販売契約を結んでいる。富士通が世界規模で展開する販売チャネルを通してWestell社のDSLモデムやルーターなどのDSL CPEを販売する。
Westell社のDSL CPEには,Ethernetのインタフェースを備えるモデル,USB対応やATM25対応のモデル,最大64ユーザーが単一のDSLリンクを共用可能なソフトウエア「WebShare」をサポートするモデルなどがある。
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