米Hewlett-Packard(HP)が米国時間1月31日に,ニューヨークで開催中の「LinuxWorld」でLinux対応の製品やサービスの拡充を発表した。主な内容は以下の通り。

■企業システム管理ツール
 「Process Resource Manager (PRM)」と「Servicecontrol Manager (SCM)」。Linuxを搭載したHP社製サーバー「HP Netserver」における負荷管理とクラスタ管理を可能にする。現在の5倍のシステムを管理できるようになる。

 PRMは2001年第2四半期に発売を開始する。米国の販売価格は4CPU対応で495ドル。SCMは第3四半期からLinux対応のHP社製サーバーに組み込む。機能追加による値上げは行わない。

■プリンタ
 米Adobe Systemsの「PostScript」に対応した「LaserJet」系列プリンタおよび企業向けインクジェット・プリンタ28種,PostScriptに対応していないLaserJet系列プリンタおよび企業向けインクジェット・プリンタ16種を,標準でLinux対応にする。

 また,「Deskjet 600」「同800」「同900」を含む30種以上のDeskjetカラー・インクジェット・プリンタに対し,てLinux対応のデバイス・ドライバを2001年春に利用可能にする予定である。

■3次元(3D)グラフィックス
 3D環境の「OpenGL」に対応した3Dツールキット「Hoverware」を使って開発したゲーム「Hoverball」のデモンストレーションを行う。HoverwareとHoverballは近日WWWサイトから配布を開始する。HP社はHoverwareとHoverballをオープン・ソース・プロジェクトとしてhttp://sourceforge.net/projects/hoverball/で公開する。

■サービス
 「Critical Systems Support」をLinux関連サービスに追加。コンサルティングや,連絡後6時間以内のハードウエア修理サービスを提供する。また新たに2種類のLinux認定コースを開設した。

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