英Invensysは現地時間1月25日,同社傘下のERPベンダーBaanの2000年10月~12月期(第3四半期)決算結果を発表した。売上高は前期比37%増の1億ドル。「収支はほぼトントン」(Invensys)のわずかな黒字を計上し,10四半期ぶりに赤字決算から脱出した。純利益の具体的な金額については明らかにしていない。
 「コスト削減策が奏効した。一方で,高いレベルの顧客ニーズにも対応できるよう,営業およびサービスの担当スタッフを増強した」(Invensys)。
 売上高の内訳をみると,ライセンス収入が3倍増の3200万ドルと大きく伸びたのをはじめ,コンサルティング・サービスも好調だった。高成長が見込めるSCM(Supply Chain Management)や電子商取引関連のアプリケーションの比率が増大しているという。
 2001年4月~6月期(第1四半期)の業績も2000年第3四半期とほぼ同様になる見込み。「長期的には,販売力をかつてのレベルまで持ち直す強化策が課題」(Invensys)。
 Invensysは英国のオートメーション機器および制御装置メーカーで,2000年8月にBaanの経営権の72%を取得した(関連記事)。
 なお,Baanは1月末に新製品群「iBaan」を発表する予定。ロール・ベースのポータルやXML対応,マーケット・プレイスへの全方位対応など機能強化や拡充を行っている。(詳細は以下の関連記事を参照)

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