ベンチマーク・テストを開発している非営利の業界団体SPEC(The Standard Performance Evaluation Corp.)が,米国時間1月24日にメール・サーバーの性能評価を行うための「SPECmail2001」を発表した。
 SPECmail2001は,POP3(Post Office Protocol)とSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)を用いたメール・サーバーのパフォーマンスを計測する。
 ISP(Internet service provider)や企業のIT部門がメール・サーバー購入に際して,性能を比較できるようにすることが狙い。また,メール・サーバーやコンピュータ・システムのベンダーが,開発中の製品の試験やチューニングに利用することも想定している。
 SPECmail2001は,一般的なユーザーがISPのメール・サーバー・システムを利用する際の動作をシミュレートする。メールのサイズ,帯域幅,メールの送受信元といった性能に影響を及ぼす典型的な要因を考慮してテストを行う。結果は1分あたりに処理できるメール数で表し,これによりどの程度の負荷でメール・サーバーが適切な品質のサービスを提供できるかを知ることができる。
 SPECでは,すでに発表しているWWWサーバー向けのベンチマーク「SPECweb99」,Java仮想マシン(JavaVM)ベンチマーク「SPECjbb2000」(サーバ向け),「SPECjvm98」(クライアントあるいはスタンドアロン機向け)を補完するものと位置づけている。
 SPECmail2001の設計/開発には,米Compaq Computerや米Sun Microsystems,Mirapoint社,Openwave Systems社(Phone.comとSoftware.comの合併よりできた企業)が加わった。このほか米Netscape Communications,米Critical Path,米SGI,米IBM,米HP(Hewlett-Packard),イタリアのPavia大学などが協力している。
 SPECはSPECmail2001の提供を直ちにはじめる。料金は1800ドル。また大学およびその他の非営利団体向けには900ドルで提供する。
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