ドイツのSAP AGが現地時間1月23日に,2000年第4四半期と通年の決算を発表した。第4四半期の売上高は21億6400万ユーロ(20億2300万ドル)で,前年同期の16億5100万ユーロから31%増収。純利益は3億6600万ユーロ(3億4220万ドル)で,前年同期の3億1600万ユーロに比べ16%増益。1株当たり利益は,前年同期の1.01ユーロから15%増加し1.16ユーロとなった。

 税引き前利益は,従業員へのSTAR(stock appreciation rights)プログラム費用を除いて,前年同期の4億3600万ユーロから51%増加し6億5900万ユーロ。STARプログラム費用を含めると,税引き前利益は5億8300万ユーロで,前年同期の4億8100万ユーロと比べて21%増となる。

 インターネット対応製品「mySAP.com」が好調だった。売上高は6億6100万ユーロで,前年同期の1億2900万ユーロと比べて412%もの急増である。mySAP.comの売上高はライセンス収入全体の63%を占めた。第3四半期のその割合は61%だった。

 製品売り上げは15億2400万ユーロで,前年同期の11億3200万ユーロに比べ35%増。ライセンス収入は,前年同期(8億1100万ユーロ)から30%増の10億5600万ユーロ。コンサルティング収入は同(4億800万ユーロ)から27%増の5億1700万ユーロ。トレーニング収入は同(8900万ユーロ)から25%増で1億1100万ユーロだった。

 地域別でみた場合,欧州/中東/アフリカ(EMEA)では,前年同期(8億ユーロ)から42%増の11億5600万ユーロ。アジア太平洋地域(APA)は同(1億6700万ユーロ)と比べて38%増の2億3100万ユーロ。米大陸は同(6億8400万ユーロ)に比べ17%増の7億9700万ユーロだった。米国が5億9300万ユーロで前年同期から23%増加し,米大陸の成長を牽引した。

 通年の決算は売上高は62億6600万ユーロで,前年の51億1000万ユーロと比べて23%増収。純利益は6億2600万ユーロで,前年同期の6億100万ユーロから4%の増益となった。mySAP.comの売り上げは13億ユーロで,ライセンス収入全体(24億6000万ユーロ)の53%を占めた。

 2001年の業績に関しては,「2001年に売上高ベースで1998年の2倍になるという目標の達成は,予定よりも1四半期先に延びる。また2001年前半の売上高の伸びは,2000年通年よりも少し高くなる」との見通しを示した。

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