米Gartner Groupは米国時間1月22日,2000年の年末商戦に関する調査結果を発表した。

 この調査によると,2000年の年末商戦では約2500万人の北米消費者がオンラインでプレゼントを購入した。合計支出額はおよそ62億ドル。ただし,1人当たりの消費者が商品購入に利用したサイトの数は少なかったという。

 商品を購入した消費者のうち,利用したサイト数はせいぜい3つと回答した人は87%。利用頻度が最高だったのはAmazon.com。Amazon.comで商品を複数購入した人は全体28%にのぼる。逆にAmazon.com以外のサイトで複数商品を購入した利用者の数は,Amazon.comの半分にも満たない。

 「消費者は馴染みのサイトを利用する傾向が高い。また最初から欲しい品物があってサイトへアクセスする場合がほとんど。消費者がオンライン通販サイトをワンストップ・ショッピングの場としてではなく,特定の商品を売る専門店としてとらえている傾向も当社の別の調査結果では顕著に表れている」(Gartner社e-Business Servicesグループ調査ディレクタのDavid Schehr氏)。

 散歩とウインドウ・ショッピングを兼ねて贈り物を探すという,ショッピングモールのコンセプトは“サイバー・モール”ではまだ浸透していない。買う品物を決めてからインターネットに接続すると回答した商品購入者は70%。これに対して商品を決めずに複数サイトを閲覧すると回答したのはわずか22%だった。

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