米Apple Computerが米国時間1月17日に,2001会計年度第1四半期(2000年10~12月期)の決算を発表した。純損失は1億9500万ドルで,1株当たり損失は0.58ドルを計上した。前年同期は,純利益が1億8300万ドル,希薄化後の1株当たり利益は0.51ドルだった。

 同社が赤字になったのは,97年9月期に1億6100万ドルの赤字を出して以来3年ぶり。売上高は10億ドルで前年同期に比べ57%減。粗利率は前年同期の25.9%からマイナス2.1%に減少した。四半期中のパソコン出荷台数合計は65万9000台だった。米国外での売上比率は49%である。

 2000年10~12月期の業績には,英ARM Holdings plc.の株式380万株売却に伴う4900万ドルの税引き後特別利益が含まれている。投資利益/損失と財務会計基準No.133(Statement of Financial Accounting Standards No.133)の適用を除外した場合の損失は2億4700万ドル,1株当たり損失は0.73ドルとなる。

 製品別の売り上げ(台数)では,PowerBookが2億1200万ドル(8万4000台)から8400万ドル(4万9000台)に,PowerMac G4が7億700万ドル(35万5000台)から2億6700万ドル(17万3000台),iBookが3億5100万ドル(23万6000台)から1億4600万ドル(10万台),iMacが7億9500万ドル(70万2000台)から2億6500万ドル(30万8000台)へと1年前に比べて落ち込んでいる。またPower Mac G4 Cubeは2000年10~12月期,2万9000台で1400万ドルを売り上げた。

Mac売り上げ推移

 同社CEOのSteve Jobs氏は発表資料のなかで,同社がチャネルの在庫量削減に取り組んでおり,2000年10~12月期には5週間半にまで減らしたと語っている。また同社CFO(最高財務責任者)のFred Anderson氏は,「2001年1~3月期は黒字転換を目指し,2001会計年度通年の売上高は60億ドル程度を見込んでいる」とコメントを出した。
 なお同社は2000年12月5日に,2000年10~12月期の業績について声明を発表しており,売上高が事前の予想を大幅に下回り,赤字に転落するとの見通しを明らかにしていた。

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