米イリノイ大学のNational Center for Supercomputing Applications(NCSA)が米IBMのLinuxクラスタ・サーバー2台を導入し,スーパーコンピュータを構築する。IBMが米国時間1月16日に明らかにしたもの。

 NCSAは全米コンピュータ科学連合(National Computational Science Alliance)の先端機関。高性能コンピューティング,ネットワーキング,ITの開発や導入を手がけている。

 NCSAのスーパーコンピュータは2T(テラ)FLOPSの性能を目指す。「学術用のスーパーコンピュータとしては世界最速」(IBM)。アインシュタインが相対性理論で予測した重力波の性質など,科学の基礎研究に利用する。

 2台のクラスタ・サーバーは合計600台以上のIBMサーバー「eServer xSeries」で構成する。接続には米Myricomのクラスタ接続ネットワーク「Myrinet」を用いる。
 今年2月に納品する1台目のクラスタは,動作周波数1GHzのIntel Pentium III 2個を搭載した薄型サーバー「eServer x330」をベースにする。OSは米Red Hatの「Red Hat Linux」。
 2台目のクラスタは夏に納品する予定で,Intelの64ビット・マイクロプロセサ「Itanium」を搭載し,米Turbolinuxの「Turbolinux」(注2000年末にTurboLinuxからTurbolinuxに変更)を走らせる。

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