米Motorolaは米国時間1月15日に,イリノイ州ハーバードの製造事業を中止する意向であることを明らかにした。事業の焦点を顧客の注文処理と新製品の部品調達に移行する。

 「SCM(supply chain management)の効率化と生産事業の整理統合をはかり,財務を改善することが狙い」(Motorola社)としている。

 製造事業の中止により,製造に携わる約2500人が職を失う。約2500人は留まる。なおMotorola社は13万人の従業員を抱える。

 ハーバード事業所では今後,北米の顧客を対象とする注文処理センターおよびMotorola社Personal Communications Sector(PCS)部門の新製品に向けた部品調達に注力する。開発,マーケティングなどの業務も引き続き行う。

 「ハーバードの製造部門は2000年に生産コスト削減と品質改善を実施した。だが,さらにコストの低い別工場の生産能力が余っており,ハーバードで競争力のある製造を行うのは難しい」(Motorola PCS社長のMike Zafirovski氏)。

 ハーバードの製造業務は2001年6月30日に閉鎖の予定。製造業務は,Motorola社の別工場およびアウトソーシング・パートナに移管されることになる。

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