米IBMが米国時間1月8日に,WWWサーバー用翻訳ソフト「WebSphere Translation Server」を発表した。7カ国語に対応する。

 「複数言語に対応したWWWページ,電子メール,チャットをリアルタイムで提供できる。WWWサイトの他言語対応のために,言語ごとのWWWページやインフラを用意しなくても,コンテンツを世界規模で構築・展開可能になる」(IBM社)。価格は1言語,1プロセサにつき1万ドル。2001年3月に提供を始める予定。

 対応言語は,フランス語,ドイツ語,スペイン語,イタリア語,中国語,日本語,韓国語の各言語で,英語とのあいだでの自動翻訳機能を備える。ただし,中・日・韓の3言語は英語からの翻訳のみ。

 また複数言語でのチャット機能にも対応し,「真のグローバル・コミュニケーションが実現できる」(IBM社)。

 対応するOSはWindows NT,AIX,Solaris。翻訳の処理速度は,最大500ワード/秒。Lotus Translation Components(LTC)用プラグイン・ソフトも提供する。WebSphere Application Server,Lotus Domino,Lotus Sametimeで利用可能。

 調査会社の米IDCによれば,「機械翻訳市場は,中小の事業者が横一線に並んでいる状態で,明確なリーダー企業が存在していない。IBM社の参入により,企業の機械翻訳の導入に弾みがつくだろう。市場は2003年までに3億7800万ドル規模に達する見込み」(副社長のSteve McClure氏)という。

◎関連記事
2004年には企業間ECサイトの80%がグローバル化---IDCの調査
「グローバル・ビジネスには複数言語のサイトが必須」とForresterの調査
米国のオンライン販売業者は欧州でのチャンスを逃がしている
機械翻訳含む世界の翻訳市場は2005年に227億ドル規模

[発表資料]