米Amazon.comが米国時間1月8日に,2000年第4四半期決算の速報値を発表した。売上高は前年同期比40%増の9億6000万ドル強となる見込み。前年同期は6億7600万ドルだった。
粗利益は,前年同期比140%増の2億1000万ドル強だった。営業損失は売上高の7%未満で,前年同期の26%から縮小する。ちなみに第1~3四半期決算では,増収ながらも赤字は拡大していた。在庫は1億7500万ドルで,20%の減少となった。正式な決算発表は,1月30日を予定している。
米国市場では,主要部門である書籍,音楽,DVD/ビデオのカテゴリ以外での売り上げが全体の35%に達した。売上高全体をカテゴリ別でみると,電子機器部門が第3四半期に引き続き好調で,最大のシェアを占める書籍部門に次ぐカテゴリとなっている。
「幅広い分野で,個人消費に陰りがみられたこの時期(Q4)に,当初の業績目標を達成でき満足している。これにより,当社はキャッシュと株式を合わせ約11億ドルという財務基盤を確立できた」(Amazon.com社CFOのWarren Jenson氏)。
米Nielsen//NetRatingsの報告によれば,2000年の年末商戦におけるオンライン・ショップのビジタ数では,Amazon.comサイト(提携企業のToysrus.comを含む)が11月5日から12月24日までの調査期間中に1億2300万のビジタ数を獲得し,2位(etoys.com)を6倍近く引き離してダントツの首位に立った。
「2位から7位までのショップのビジタ数を全部足しても,当社のビジタ数に及ばないほどの盛況ぶりだった」(Amazon.com社)。
Q4 99 | Q1 00 | Q2 00 | Q3 00 | Q4 00 | 前年比 | |
売上高 | $676 | $574 | $578 | $638 | >$960 | >40% |
粗利益 | $ 88 | $128 | $136 | $167 | >$210 | >140% |
売り上げに対する営業損失 | -26% | -17% | -16% | -11% | <-7% | N/A |
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