最大の書き入れどきである年末商戦が終わり,オンライン小売店の一部に寒風が吹き始めた。インターネットを介した玩具販売を手掛ける米eToysは米国時間1月4日に,全従業人の70%に相当する700人の人員削減などのリストラ策を発表した。

 同社は,IT Proの人気コラム『最新米国IT事情』の筆者である小林雅一氏に,「最終局面を迎えている」と評された企業。米国時間12月15日には,2000年第4四半期の売上高が10月30日時点の予測を1億ドルも下回る見込みであることを明らかにし,身売りや資産売却,会社の清算などを見据えたリストラを行うと発表していた。今回の措置は,このリストラ策の第1弾となる。

 人員削減の対象となる700人のうち380人は直ちに職を解かれる。残りの320人は,3月31日をもって解雇されることになる。

 また同社は,米国の2カ所の物流倉庫と英国サイト(http://www.etoys.co.uk)を閉鎖することも明らかにした。閉鎖の対象となるのは,カリフルニア州City of Commerceとノースカロライナ州Greensboroの倉庫。カリフォルニア州Ontarioとバージニア州Blairsの倉庫に集約する。英国サイトについては1月19日をもって営業を停止する予定である。

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