いまネットワーク・プロセサの市場が熱い。米Intel,米IBM,米C-Portを買収した米Motorolaと,顔ぶれはそうそうたるものだ。しかし,大手ベンダが相次いで参入するほどの将来性を,ネットワーク・プロセサは秘めているのだろうか。少々気になるところだ。

 そのネットワーク・プロセサ市場に関する予測を,米International Data Corp.(IDC)が米国時間7月6日に発表した。1999年に4100万ドルだった市場は,2003年には5億6000万ドル規模にまで大きく拡大するとみる。ちなみに同社は99年5月に2003年に3億ドルとの見通しを明らかにしている。

 「ネットワーク・プロセサは今後10年で,ネットワーク機器ベンダを大きく変えていくだろう。ネットワーク・プロセサは,有線,無線を問わずその適用範囲を広げていく」(IDCの上級アナリストSean Lavey氏)。

 ネットワーク機器に搭載されるプロセサ・ユニット全体(ASIC/ASSP,汎用のマイクロプロセサ,ネットワーク・プロセサを含む)の市場は,1999年の15億ドルが2003年には33億ドルへと2倍以上に拡大する。「ASIC/ASSPが2003年までは,プロセサ・ユニット市場で大きなシェアを占める。しかし,これが永久に続くわけではない」(Lavey氏)とする。

 プロセサ・ユニット全体の成長率は21.1%とIDCはみる。このうちネットワーク・プロセサだけに絞ると,成長率は93.1%と市場全体のそれを大きく上回る。

 またネットワーク・プロセサの市場で成功する秘訣としてIDCは,以下を挙げている。

・機能の充実
・使い勝手の良い開発環境
・サポート体制
・他社とのパートナシップ

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