「オンライン・ショッピングの利用やショッピング・サイトの閲覧が,既存のオフライン店舗での購買に直接結びついている。米国のネット・ユーザーはオンライン・ショッピングに300ドル強を使い,もう300ドルをオフライン店舗で使う計画を立てている」。米Andersen Consultingが米国時間12月18日にオンライン・ホリデイ・ショッピングに関する調査結果を発表した。

 調査は2000年11月に米国のネット・ユーザー(18歳以上)を対象に実施,1967人から回答を得たもの。調査結果は以下の通り。

「(一部で報告されている)成長鈍化の傾向などは全くみられない」(Andersen社パートナー,Angela Selden氏)。BtoCを手掛けるドットコム企業の不振に関しては,56%が気にしていなかった。また過去のオンライン・ショッピング関しては,87%が満足していると回答した。

検索エンジンでギフトを探すが65%

・「クリスマス・ギフトの購入でオンライン・ショッピングを利用する予定」の人は全体の50%。1999年の利用率は36%だった。逆に「利用しないつもり」の人は13%で,1999年の33%から減少した。

・全体の88%が「1999年よりも予算を増額」と回答。「ショッピングの品数を増やす」人は39%。

・「ギフトの半分以上をオンラインで購入する予定」の人は11%。

・「200ドル以上のギフトをオンラインで購入する」人は全体の19%,「500ドル以上」も6%いた。

 ネット・ユーザーが購入予定の製品をカテゴリ別でみると,玩具が31%で最も多く,書籍29%,アパレル24%,音楽25%,民生機器17%と続いた。

mコマース利用は99年の2%から6%に増加

 「すでにギフトに何を買うか決めた」人は全体の55%。オンライン・ショップのWWWサイトを探す方法については,「検索エンジンを使う」が65%で最も多かった。「無作為にあちこちWWWサーフィンをしながら」が38%。「バナー広告をクリックして見つけた」人は22%にとどまった。このほかに,「TVや広告塔/看板など」が13%,「ニュースなど報道/記事から」が6%だった。

 オンライン・ショッピングを利用する利点としては,「利便性」を上げた人が73%と最も多く,「混雑した店内に行きたくない」が69%,「時間の節約」が63%で続いた。逆にオンライン・ショッピングを利用しない理由としては,「商品に触れて確かめたい」(34%),「送料を払いたくない」(31%),「買い物に出かけるのが好き」(30%)などが挙がった。

 また携帯電話やPDAなどの無線端末を使ったオンライン・ショッピング,いわゆるmコマースを利用した人は全体の6%で,1999年の2%から増加した。「無線端末がオンライン・ショップへのアクセスを備えていれば,それを利用したショッピングを検討する」人は27%,「利用しないと思う」の47%よりも少なかった。

 「2001年はmコマースがもっと大きな要素となってくる。小売店は今からmコマースへのシフトを視野にいれた戦略の立案が必要」(Andersen社パートナー,Jeff Luker氏)。

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http://itpro.nikkeibp.co.jp/members/ITPro/SUBJECT/20001215/2/
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[発表資料]