スウェーデンのEricssonと米Tivoli Systemsがスウェーデン時間12月13日に,モバイル機器の遠隔管理に関して提携関係に入ったことを明らかにした。

 Ericsson社の次世代携帯電話機にTivoli社の端末管理技術を組み込む。GPRS(General Packet Radio Service)やUniversal Mobile Telecommunications System(UNTS),第3世代(3G)などの携帯電話機に向ける。

 一般企業をはじめ,モバイル事業者やサービス・プロバイダなどに,モバイル機器の管理システムを提供する。これらの事業者が,一般消費者や企業ユーザーに対して,購入した携帯電話機がすぐに使える環境を用意できるようにする。ヘルプデスクなどのサポート体制にも力を入れ,遠隔監視や機器の設定,ソフトウエア/プログラムのアップデートなどに対応する。

 「携帯電話機の遠隔管理機能により,(プロバイダなどが一元管理できるので)サービスの変更や追加をするときにユーザーが複雑な設定を行う手間が省ける。プロバイダなどが,ユーザーに“直ちに使えるスピード・サービス”を提供することができる」(両社)。

 また両社は,次世代無線端末向け管理技術の標準化に関してすでに協力関係にあり,仕様のドラフト版をすでに完成させている。2001年前半に提案を行う予定である。
 なおEricsson社は,2005年にはモバイル・インターネットのユーザー数が10億人に達すると見込んでる。この時点で,有線を使ったインターネット・ユーザー数を超えるとみる。

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[Ericsson社の発表資料]
[Tivoli社の発表資料]