台湾VIA Technologiesが現地時間12月12日に,0.13μmルールの半導体製造技術を用いたx86互換プロセサ「VIA Cyrix」を発表した。台湾のTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)のプロセスを使う。

 TSMC社の0.13μm CMOS半導体プロセスである「CL013LV」を用いた。高速処理向けのプロセスである。このほかTSMCは,標準版の「CL013G」と低消費電力向けの「CL013LP」,超高速向けの「CL013HS」を用意している。

 「CL013LV」はマイクロプロセサをはじめ,グラフィックス,ネットワーキング,高速SRAMなどに向ける。低消費電力版は,主に携帯電話やPDAなどの無線機器や民生機器向けLSIに提供する。

 高性能版の「CL013LV」は,コアの動作電圧が1.0V,I/Oが2.5Vもしくは3.3V。ゲート長は0.08μmである。動作電圧1.2V時のゲート遅延は11ps,同1.0V時は14ps。6トランジスタのSRAMを構成した場合,セル・サイズは2.43平方μm。現行の0.18μm技術を用いたセルの約52%程度となる。

 なお米Intelも11月7日(米国時間)に,0.13μmルールの半導体製造技術の開発が完了したことを発表している。2001年に0.13μm技術を採用したマイクロプロセサの量産を始める。1億トランジスタ以上を1チップに集積する数GHz動作のマイクロプロセサを投入する予定である。

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