米RealNetworksが米国時間12月11日に,ディジタル・メディア配信システム「RealSystem iQ」を発表した。「インターネット放送の信頼性と拡張性を高め,リーゾナブルなコストでメディア配信ネットワークの導入を可能にする」(RealNetwork社)。
RealSystem iQには,「Neuralcast Technology」と呼ぶ技術を使う。従来のような「発信元のサーバー -> エッジ(端末)サーバー -> 顧客」といった一方通行のネットワーク構造ではなく,ハチの巣状にサーバーを配置するピア・ツー・ピア型のネットワーク形態に対応する。
つまり全てのサーバーが,発信元のサーバーになると同時に,エッジ・サーバーにもなり,デジタル・コンテンツをユーザに送り届ける形態をとる。「これによりネットワークの渋滞を避けることができる」(RealNetwork社)。
地上ネットワーク配信機能に加え,衛星を用いた配信にも対応する。ISPやコンテンツ配信事業者のサーバーに衛星から同時に複数の配信を行い,大容量の視聴者に対応した放送を可能にする。
RealSystem iQは「RealSystem Server 8」を中核コンポーネントとする。対応するメディア・フォーマット方式はRealAudio,RealVideo,QuickTime,Flash 4,MP3など45種類。
同社はRealSystem iQを導入する予定のコンテンツ配信ネットワーク企業を明らかにした。ドイツDeutsche Telekom,米Digital Island,米Enron Broadband Services,iBEAM社,Intel IMS社,米Madge.web,米Mirror Image Internet,PamAmSat社のNET-36,Speedera社などである。
また米Adobe Systems,Avid Technology社,米CacheFlow,米EMC,F5 Networks社,米Hewlett Packard,米IBM,米Inktomi,米Intel,米Lucent Technologies,米Macromedia,米Network Appliance,SecureMedia社,米Sun Microsystemsなどの技術企業がRealSystem iQをサポートすることを決めている。
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