SIベンダーが企業に対して提供する電子調達(e-procurement)サービスに関する市場調査結果“eProcurement Services Market Forecast and Analysis, 1999-2004”を米International Data(IDC)が米国時間12月11日に公開した。

 この調査結果によると,電子調達サービスによる売上高は2004年に130億ドル規模に拡大するという。コンサルティングや導入,導入後の運用管理といったセットアップ・サービスが牽引し,サービス提供者でありかつ利用者でもあるSIベンダー自身が市場成長における大きな役割を果たすという。

 「付加価値サービス,ベンダーの創造性や柔軟性,リーズナブルな料金が電子調達の普及を決定づける」(IDC,eProcurement Services調査プログラム上級アナリストのNelly Zaharinov氏)。

 ベンダーにとって大きな利益が見込めるのは,大手企業向けの導入サービス。2004年までには導入サービスによる収入がが電子調達のセットアップ・サービスによる収入の約50%を創出する。また売上が急速に伸びるのはコンサルティング・サービス。1999年から2004年までの年平均成長率は62%。市場全体年平均成長率(55%)を10ポイント以上上まわる。

 またIDCによれば,電子調達システムのアウトソーシング・サービスも2004年まで大幅に拡大する。企業間電子調達システムのアウトソーシングに各企業がかけた費用総額は電子調達サービス売上全体のわずか5%程度。今後この割合は大幅に拡大し,2004年には10倍規模になるという。

 「中堅企業や一部の大手企業は電子調達アプリケーションを購入するより,アウトソーシング・サービスを選ぶ」(Zaharinov氏)。まず近い将来では,間接材の電子調達が盛んになるが,直接材の電子調達も2002年ごろから伸び始める。

◎関連記事
Compaq,HP,AMD,NECなどが電子調達の合弁会社を1億ドルで設立
米ビッグ3の調達ネットに参加 取引先の選別でコスト2割減へ

  • [“eProcurement Services Market Forecast and Analysis, 1999-2004”(本レポート:概要のみ無料掲載)]
  • [発表資料へ]