米Motorolaが米国時間12月7日に,2000年第4四半期の業績について,売上高と利益が事前の予想を下回るとの見通しを明らかにした。

 2000年第4四半期の売上高は100億ドル,1株あたりの利益は15セントになる見込み。10月の段階で同社は売上高が105億ドル,1株あたりの利益は27セントと予測していた。

 「半導体部門と個人向け通信部門の業績が事前の予想に達しない」(Motorola社)という。この理由としてMotorola社は,個人向け通信部門(携帯電話など)に関してはコスト削減が予定通り進まなかったこと,半導体部門に関してはユーザーの在庫調整を挙げている。

 2001年第1四半期は売上高が88億ドル,1株あたりの利益は12セントの見込み。2001年通年については見直しを行っている段階で,これも事前の予想を下回る見通しである。10月時点の予測は,売上高が440億ドルで1株あたりの利益は1.2ドルだった。

 Motorola社は2000年第3四半期からコスト削減策を実施しており,2001年第1四半期まで継続する予定である。具体的には製造事業の統合や製造のアウトソーシングなどを行っている。また従業員の2.2%にあたる2870人の人員削減を実施する。これが2000年第4四半期と2001年第1四半期の利益に影響するとMotorola社は説明している。

 明るい題材としては,携帯電話機市場の成長が続くこと。Motorola社の予測によると2001年における世界の携帯電話機の販売台数は5億2500万台~5億7500万台で,2000年の推定4億2000万台から大幅に増加するという。

 なお米Intelも業績見通しを下方修正した。また,昨日は米Apple Computer,11月29日には米Gatewayが2000年10~12月期の決算について警告を発している。

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