フィンランドのNokiaが現地時間12月5日に,業績見通しを上方修正し,また今後の計画などについて明らかにした。アナリスト向けの年次総会で,同社のJorma Ollila会長兼CEOが明らかにしたもの。

 Nokia社は2001年前半の売上高ベースの成長率が25~35%の高いレベルになると見込む。2002年~2003年の成長率の目標を25~35%成長に引き上げる。また2003年までに,「e-ビジネス企業に移行する」(Nokia社)ことによって,年間で10億ユーロ(約8億8000万ドル)以上のコスト削減を目指す。

 携帯電話機の利用者数に関しては,10億人達成の目標を,当初の2002年末から2002年前半に繰り上げた。

 また「WWW対応の携帯電話機の台数がパソコンを上まわる時期を2003年とみていたが,これが2002年に早まる」(Nokia社)との見解を明らかにした。Nokia社によると,WWW対応携帯電話機は2000年に6000万台に達し,このうち約4000万台がWAP対応である。2001年にはWWW対応携帯電話機が約2億台で,このうちWAP対応機が約1億8000万台を占めるとみる。

 Nokia社は携帯電話機ユーザーの買い換えによる大幅な売り上げ増を期待している。同社の予測によれば,2000年に携帯電話機を購入したユーザーの40~50%が買い換を行うと予測する。この割合は,今後数年間で70~80%にまで増加するという。

 Nokia社は,2001年に韓国などにCDMA携帯電話機の新モデル「Nokia 5185i」を市場投入する計画や,今年中にアジア太平洋地域向けに新たな携帯電話機を発売する予定についても明らかにした。

 また,Nokia社として初めてのBluetooth対応製品「Nokia Connectivity Pack」を同日発表した。「Nokia 6210」モデル向けである。2001年第1四半期に欧州とアジアで発売する。

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