WWWサーバー「Apache」の開発組織である「Apache Software Foundation」がJava技術ベースのグラフィカル・ツールキット「Batik」のベータ版をリリースした。開発に加わった米Sun Microsystemsが米国時間12月4日に明らかにしたもの。

 Sun社がコードや技術支援を行ったApacheのプロジェクトは三つ目である(他の2件は,JSPとJava Servlet関連の「Jakarta」とXMLパーサーの「Xerces 2」)。グラフィックスの仕様「Scalable Vector Graphics (SVG)」に対応する。Sun社をはじめCSIRO社,米Eastman Kodak,ILOG社などがBatik開発に協力した。

 Sun社はJavaベースのアプリケーションでSVG形式の画像を生成するための「SVGGraphics2D」などのコード,画像エンコーダ,フィルタなどのソフトウエア部品を提供した。

 Batikに含まれるその他の主なモジュールは次の通り。

・JavaベースのアプリケーションでSVG画像を表示するSVGビューア

・SVGへのDocument Object Model (DOM)実装

・SVG形式の画像をJPEGやPNGといった形式に変換するSVGトランスコーダ

 BatikはApacheのWWWサイトからダウンロードできる。

 SVGはExtensible Markup Language (XML)の利点をベクトル画像にも拡張する仕様である。ロゴや図式などの画像に含まれるテキストを検索,索引化したり,複数の言語で表示することが可能になる。また「Document Object Model (DOM)」といったW3Cの関連仕様を用いることにより,画像やテキストのサーバー側での生成や,クライアント側での編集が可能になる。

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