米IBM Researchは米国時間11月30日に,情報の暗号化と認証を同時に実行できるアルゴリズムを開発したと発表した。「より高速で効率のよいe-businessのセキュリティを実現する重要なステップ」(IBM Research)だという。

 このアルゴリズムを開発したのはIBM Research研究者のCharanjit Jutla氏。暗号化と認証については,これまで別々に行われていたが,Jutla氏の考案した手法ではこれを同時に行い,これまでの半分の時間で処理が完了するという。

 また高度な並列システムにおいてはさらに効率が高まることも重要な特徴であるという。「既存の方式では今日のハードウエアが提供する並列処理の機能を完全に生かすことができなかった。この新たなアルゴリズムを用いることでテラビット/秒の処理速度を達成できる」(IBM Research)。

 同時に,IBM社は,同社が米商務省傘下の標準化機関である国立標準技術研究所(NIST:National Institute of Standards and Technology)にこのアルゴリズムを提案したと発表した。

 IBM社では,このアルゴリズムがインターネットの各種プロトコル,SAN(Storage Area Network),光ファイバ・ネットワーク,e-businessアプリケーションなど,さまざまな分野で広範に利用されるものと見込んでいる。

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