米Sun Microsystemsが,Java TV技術の出荷を始めたと発表した。米国時間11月29日にラスベガスで開幕した展示会「Western Cable Show」でSun社が明らかにしたもの。

 Sun社は,組み込み用途向けのJava2 ME(Micro Edition)にプロファイルという形で分野ごとにAPIセットを定めるという方式をとっているが,Java TVは,その双方向デジタルTV向けのAPIセットである。11月29日に出荷を始めたJava TV技術には,最終仕様,実装リファレンス,テスト用スイートなどが含まれている。

 Java TVは,同社が運営するJavaの共通仕様策定プログラム「Java Community Process(JCP)」を通じて,デジタルTV業界の協力のもと開発された。協力を行った企業には,Hong Kong Telecom,LG Electronics,松下電器産業,Motorola,OpenTV,Philips, PowerTV,Samsung,ソニー,東芝などがある。

 なおSun社は,SNAP2社,Nielsen Media Research社,Picotent社といった同社のパートナ企業がWestern Cable ShowでJava TVを使った双方向TVのデモを行っていることも明らかにした。

 SNAP2社はセットトップ・ボックスに組み込んで対応メディアを拡張するためのJava TVアプリケーション・スイート。Nielsen Media Research社は,Java TVベースの視聴率計測ソフトウエア,Picotent社はフットボール試合の双方向番組を披露している。

 Sun社によると,同日出荷したJava TV技術を用いることで,開発者はより魅力的なコンテンツやサービスを開発することができるとしている。「Java TV技術は双方向TVのハードウエアに,セキュリティ,拡張性,ポータビリティを提供する」(Sun社)。

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