「英国ノッティンガムの若者は,英国で初めてスマート・カード技術の恩恵を受けることになる」。スマート・カードやクレジット/デビットカードなどの開発・製造を手がけるフランスBull Smart Cards & Terminals(Bull SC&T)が現地時間11月23日に,ノッティンガムの学生の学習意欲を高めるためにスマート・カードを導入する計画について明らかにした。

 この件に関してBull SC&T社は,ノッティンガムに拠点を置くGuideLine Career Services社と提携関係に入った。導入するスマート・カードは「Connexions Card」と呼ばれるもの。政府の教育プログラムの一環として導入される。16~19才の若者を対象に発行され,若者の学習意欲向上や中途退学者の学業への復帰に役立てるという。

 Connexions Cardを導入することで,生徒がスマート・カードを使って授業の登録を行ったり,教師が個々の生徒の出欠状況を把握することが可能になる。さらに出席状況や学習態度の良い生徒には報酬ポイントを与え,これにより生徒は地域の小売店やレジャー施設で料金の割引が受けられるようになる。

 カードの読み取り機は2種類を用意する。一つは壁掛けタイプで教室内や廊下などに設置する。もう一つはポータブル・タイプで教師が持ち歩く。カード読み取り機は機能の拡張が可能で,学習態度の良い生徒に対して教師がその場で報酬ポイントを与えることもできるようになるという。

◎関連記事
万人向けのユーザー認証はあるのか?
活気づく携帯電話のセキュリティ
英ARMがスマート・カード向けプロセサを発表,偽造を見破る機能を装備
「今後10年以内にバイオメトリクス技術が普及へ」--米Frost&Sullivanが報告

[発表資料へ]