米Sun Microsystemsが米国時間11月20日に,セキュリティ機能を強化したTrusted Solaris Operating Environmentの新版「Trusted Solaris 8 Operating Environment」を出荷すると発表した。

 米国の国防システムや政府機関をはじめ,金融機関,教育機関など,高度のセキュリティを必要とするネットワーク環境に向ける。

 「ファイアウォールやアクセス制御などが一般的なセキュリティ対策だが,Trusted Solaris 8では,システム管理の権限を細分化することで,すでに不正侵入したものからも情報を保護する」(Sun社)。

 ソフトウエアのインストールや設定方法を簡素化し,包括的な統合機能を提供することで使い勝手を高めたという。また,Trusted Solaris 8はSolaris 8の管理機能である「Solaris Management Console」を採用しており,Solaris 8を使い慣れた管理者がTrusted Solaris 8の各種ツールを容易に利用できるという。

  Trusted Solaris 8 Operating Environmentの機能概要は以下の通り。

・Mandatory Access Control:
 複数レベルの情報へのアクセスを管理

・Role-Based Access Control:
 タスク・ベースのアクセス管理機能を提供

・Rights Profiles:
 権限プロファイルによる詳細な指定が可能。不必要な情報資源へのアクセスを制限することで抜け道を与えない。

・Device Allocation:
 機器を管理し情報の流出を防ぐ。Trusted Solaris 8に接続された物理的な機器のほか「pseudo-device」と呼ばれるソフトウエアによる仮想機器の双方に対応する。

・ウインドウ・システム:
 テキストやバイナリ・データ,グラフィックスなどのウインドウ間のカット&ペースト,ドラッグ&ドロップを管理。権限のないユーザのこれら行為を禁止するとともに,管理者はこれら行為のすべてを監査できる。

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