市場調査/コンサルティング会社の米Frost & Sullivanが米国時間11月20日に,米国のWWWホスティング・サービス市場についての調査/分析結果を発表した。

 それによると,市場は1999年に前年比62%増の約20億ドルを創出。2006年には340億ドルを超える規模に拡大するとみられる。

 だが「自社のWWWの管理をアウトソーシングした企業の多くは,サービスの中断と,その問題に対するベンダーの鈍感さという事態に遭遇している」(Frost & Sullivan社アナリストのJarad Carleton氏)。ダウンしたサイトをすぐに復旧し動作させるところが,WWWホスティング・サービス・プロバイダとして成功を収めている。「急成長しすぎて,現在の顧客のニーズに応えられないプロバイダからは,顧客がどんどんと逃げている」(同)

 WWWホスティング・サービス・プロバイダが競合他社との差異化を図るには,Service Level Agreements(SLA)を提供することが重要である。損失が生じた場合の賠償条項をSLAに盛り込むことは,サービス・プロバイダが市場シェアと顧客の信用を得る上で有用だ。

 「だが,4~5年後には,現在よりもっと厳しいSLAが一般的なものとなる。“サービスが中断しても,月額料金の15%を払い戻せばことが済む”と考えているようなプロバイダは,SLAの内容を改善しない限り,二流,三流の地位に甘んじるしかない」(Carleton氏)。

 米国のホスティング市場は,似たような商品やサービスを扱う企業が密集している。より優れたSLAを提供するサービス・プロバイダが,この成長市場で競争を勝ち抜き,成功を収めることができる。

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