米INPUTが米国時間11月20日に,2000年第3四半期におけるITアウトソーシング契約に関する調査結果を発表した。
2000年第3四半期に世界中で取り交わされたITアウトソーシング契約(手続き完了分)は,83億ドルを超えるという。2000年第2四半期の92億ドルと比べて10%減,第1四半期の54億ドルからは54%増だった。
2000年第3四半期の契約件数は41件。このうち9件は米連邦政府が関連している。前期(第2四半期)における米連邦政府関連の契約は2件だった。
1億ドルを超える規模の契約をみた場合,米IBM Global Servicesが第3四半期全体の29%,米Unisysが20%を占めた。 IBM Global Servicesの契約例としては,米MG Technologiesとの15年契約(10億ドル規模),豪Westpac Bankとの10年契約(23億ドル規模)など。Unisys社は英Barclays Lloydsとの10年契約(7億5000万ドル規模)など。
「四半期ごとの契約の移動平均は,1999年第3四半期に急激な減少を始めた。2000年第2四半期から安定期に入ったようにみえたが,現実には違うかもしれない」とINPUT社リサーチ・ディレクタのAlbert Nekimken氏は警告する。
ITアウトソーシングを含めた世界の経営サービスは,2000年末に好調な数字を示すとみられる。しかし,手続きを完了した契約の総額は引き続き低下する。契約の発表から署名まで期間があること,市場競争の激化,顧客が契約を公表したがらないことなどが要因として挙げられる。
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