米TI(Texas Instruments)が米国時間11月17日に,アナログ・モデム規格「ITU-T勧告V.92」の機能テストに成功したことを明らかにした。

 V.92の一つの機能であるPCM(Pulse Code Modulation) Upstreamの互換性の検証に成功したもの。試験は米Intelやパソコン・モデム・メーカーと実施した。

 TI社では,2001年前半にも,V.92規格にフルに準拠した「GoldenPort RAS Universal Port Solution」の提供を始めるとしている。GoldenPort RAS Universal Port Solutionは同社のDSP(digital signal processo)にTelogy Networks社のソフトウエアを組み合わせたシステムである。

 なおV.92のPCM Upstreamは,上り方向のデータ転送速度を最大48kビット/秒に高速化する機能である(V.90では,上り33.6k/下り56kビット/秒)。

 V.92の主要機能には,このほか,Quick ConnectとModem on Holdがある。

 Quick Connectはダイヤルアップ・モデムがISPとのハンドシェークに要する時間をV.90の約20秒から10秒以下に短縮する高速ダイヤルアップ接続機能。

 Modem on Holdは,電話会社が提供するコール・ウエイティング・サービス(キャッチホン)をサポートする機能。インターネットに接続中に同一電話回線に着信した音声電話に,ネット接続を切断することなく応答できる。

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