米AT&Tや米Excite@Home,米MicrosoftのMSNなどが集まり,インスタント・メッセージング(IM)の標準化団体「IMUnified」( http://www.IMUnified.org/)を結成した。活動目的は,異なるIMサービス間で相互乗り入れを可能にすること。

 創設メンバは,米AT&T,米Excite@Home,米iCAST,Microsoft社のMSN,米Odigo,米Phone.com,米Prodigy,米Tribal Voice,米Yahoo!の9社/団体である。

 IMUnifiedは,相互乗り入れに関する仕様を策定し,今年8月末にも公開する予定である。今秋にはメンバ企業それぞれのIMサービスで相互乗り入れを実現する。仕様は,すでにメンバ企業が採用している技術をベースにする。インターネットの標準化機関IETF(Internet Engineering Task Force)が開発したプロトコルに準拠させる。仕様策定後は,より高いレベルでの相互運用技術の実装に向けて努力していくという。

 「IMUnifiedの最終目標は,サービスを利用するすべてのユーザが簡素でシームレスな共通の方法で,電話や電子メールのように自由に利用できるようにすること。ユーザのプライバシやセキュリティも十分に考慮し,取り組んでいく」(IMUnified)。

 なおExcite@Home社やMSN,iCAST社,米Qualcommなどは米国時間7月21日に,米AOL(America Online)がIETFに提案したIM技術仕様に抗議する内容の白書を発表している。AOL社は,他社製IMソフトからのAOL社IMネットワークへのアクセスを遮断しており,その理由にユーザのプライバシ保護とセキュリティを挙げているが,これが矛盾しているなどとして抗議していた。

 「ユーザは,自分が利用しているIMサービスが何であるかにかかわらず,メッセージを交換したいと思っている。我々は,オープン・スタンダードのビジョンを共有するIMサービス企業の参加を歓迎している」(Yahoo!社シニア・プロデューサのBrian Park氏)。

  • www.microsoft.comに掲載の発表資料